サイバーセキュリティの世界には数多くの略語が溢れていますが、現代のビジネスにとってMDR (マネージド・ディテクション・アンド・レスポンス)とMSSP(マネージド・セキュリティ・サービス・プロバイダー)ほど重要なものはないでしょう。デジタル防御の強化を目指す企業にとって、これらのサービスのメリットと限界を理解することは不可欠です。しかしながら、特に「マネージドSOC (セキュリティ・オペレーション・センター)」というキーワードが登場すると、多くの誤解が生まれます。そこで今回は、 MDRの謎を解き明かし、MSSPに関する5つの誤解の裏にある真実を明らかにします。
誤解その1:MDRは従来のMSSPサービスの単なる流行語に過ぎない
MDRサービスは、従来のMSSPが提供するサービスのセールスポイントの一つに過ぎないと思われがちです。しかし、そうではありません。MDRは、一般的なMSSPが提供するサービスよりもはるかにプロアクティブなものです。MSSPはファイアウォール、侵入検知システム、エンドポイント保護といった要素を扱うこともありますが、 MDRサービスは脅威ハンティングとインシデント対応に重点を置いています。さらに、マネージドSOCを活用することで、 MDRサービスは脅威への継続的な監視と対応が可能になり、従来のツールやプロトコルを超えたサイバーセキュリティ戦略を実現します。
誤解その2:MDRサービスは大企業にしかメリットがない
多くの中小企業(SMB)は、 MDRサービスは必要ない、あるいは費用が負担できないという誤解を抱いています。しかし実際には、規模や業種を問わず、あらゆる企業がサイバー攻撃の標的となる可能性があります。マネージドSOC(SOC)を通じたMDRサービスは、中小企業のニーズに合わせた、拡張性、効率性、そして手頃な価格のソリューションを提供します。熟練した専門家や高度なテクノロジーへのアクセスから、社内ITスタッフの負担軽減まで、 MDRサービスはあらゆる規模の企業にメリットをもたらします。
誤解3:MDRを導入すればサイバーセキュリティの問題はすべて解決する
MDRサービスは組織のセキュリティ体制を大幅に強化できますが、あらゆるサイバー脅威に対する万能薬であると考えるのは誤りです。確かに、マネージドSOCを活用すれば継続的な監視と迅速な対応が可能になりますが、それでも外部からの脅威のリスクは依然として存在します。包括的なセキュリティアプローチには、 MDRサービスだけでなく、強力なパスワードポリシー、定期的なスタッフトレーニング、安全なネットワークアーキテクチャなど、様々な対策を含める必要があります。
誤解その4:MDRが完全な制御権を握るため、社内にセキュリティ専門家を置く必要がなくなる
MDRプロバイダーがセキュリティ運用の大部分を担い、チームの時間とリソースを解放してくれるとはいえ、 MDRサービスへの依存が社内のサイバーセキュリティ人材の育成を怠る結果に繋がることはありません。包括的な戦略とは、アウトソーシングされたMDRサービスと、お客様固有のビジネス環境を理解し、セキュリティ戦略をビジネス目標と整合させることができる専任の社内チームの両方を擁することです。
誤解その5:MDRサービスは透明性と柔軟性に欠ける
本日検証する最後の誤解は、 MDRサービスは透明性と柔軟性に欠ける「ブラックボックス」であるという主張です。マネージドSOCを活用する信頼できるMDRサービスプロバイダーは、脅威分析、検知技術、インシデント対応において明確な情報を提供する必要があります。さらに、柔軟性は優れたMDRサービスの核心であり、お客様固有のビジネスニーズと環境に合わせてソリューションをカスタマイズし、お客様のプロセスとインフラストラクチャにシームレスに統合することができます。
結論
結論として、サイバーセキュリティの世界は複雑かつ進化を続けており、企業はMDRとMSSPに関する誤解に陥りやすいと言えます。この記事は、特にマネージドSOCを活用しているMSSPの皆様のために、こうしたよくある誤解を解き明かすことを目的としています。包括的なサイバーセキュリティ戦略には、社内の専門知識、堅牢なポリシー、そしてMDRサービスの適切な導入が不可欠であることを常に忘れてはなりません。ですから、誤解にとらわれず、 MDRサービスの現実を受け入れ、その機能を最大限に活用してデジタル領域を保護しましょう。